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Looking back on 2020

2020年を振り返る

20201231-01 大晦日、工房に来ています。にびいろの空、しんしんと降り積もる雪、そして静寂。久しぶりの富山の冬を感じています(昨年は雪がほとんど降らなかった)。自宅のある市街地よりは随分と積もっていたため先ずは除雪。とりあえず車をとめられるようにひと汗かきました。昨日仕事納めとして一区切りをつけましたが、今日は静かな工房で2020年を振り返っています。

 今年は僕にとってもやはり新型コロナウィルスの影響の大きな一年でした。春に予定されていたサウンドメッセin大阪とTOKYOハンドクラフトギターフェスが中止となり、秋のウッドストックのショウもその時点でキャンセルしました(ニューヨークの状況と長時間のフライトを考えると行けないと判断)。とはいえ、仕事自体は僕が工房にこもってせっせとギターを作ればよい話ですから特に影響がないように思われるかもしれません。

 でも実際には製作以外のいろいろなことを考えてしまい、思ったようにはペースが上がらなかったのが正直なところです。その代わり、たくさんのインプットとアウトプットに向けた準備をしました。

 ひとつ形になったのは、先日このブログでも紹介した矢後憲太さんとのファンフレットギター製作プロジェクトでした(※)。プロのギタリストが求めているギターにどれだけアプローチすることができるのか、学んだ音のコピーではなく自分の音の追求につなげていくことができるのかどうか、真剣に考え成長できた一年だったと思います。プロトタイプが完成したというだけで結果が出たわけではないけれど、来年さらにどのようにアプローチしていくのかを考えています。

 それからもうひとつアウトプットに向けて進めていたことがあるのですが、それは新年がきたらまた発表しようと思います。

20201231-02

 大晦日。今日は娘の名前を冠した自身のギターOM"Hina"のメインテナンスをしながら、2020年をいろいろと振り返りました。フレットを磨き、指板とブリッジに「ねこだまり工房」さんから先日送っていただいた蜜蝋ワックスを塗りました。とてもツヤが出て手触りも良い感じです。このOM"Hina"は僕の第1世代と呼んでいますが、師匠のアーヴィン・ソモギ氏の作り方をコピーしていた時期のものです。現在の第3世代と比べると外見はほとんど変わっていないのですが、構造やそれに伴う音の鳴り方が全然違います。これまで世に送り出してきた作品はどれが良い悪いというのではなく、全てひっくるめて僕のギター製作家としての歩みの道しるべになってきた大切なギターたちです。そういう意味も込めて、ギター一本一本に名前を付けています。

 これからも僕のギター製作に変化が訪れることがあるかもしれませんが、それは今までもそうだったように、僕が出会った人たちからのフィードバックやインスピレーションによるところが大きいと思っています。これまで僕のギター製作をサポートしてくれたたくさんの方々に感謝し、来年はさらに交流を深めたり、また新たな良い出会いが訪れるよう祈って2020年を終えます。

 みなさま良いお年をお迎えください!

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